日産自動車 栃木工場、Dell DR4100 バックアップアプライアンスでバックアップの迅速化と可用性を向上

2016年1月28日

デル・ソフトウェア株式会社

 

日産自動車 栃木工場、Dell DR4100 バックアップアプライアンスで
バックアップの迅速化と可用性を向上

デル・ソフトウェア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:中村共喜、以下、デル)は、日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長兼最高経営責任者(CEO) カルロス ゴーン、以下、日産自動車)栃木工場 第二製造部において、ファイルサーバのバックアップの迅速化と可用性向上を目的として、既存のシングルサーバ環境からの移行と、データ保護アプライアンスの「Dell DR4100 バックアップアプライアンス」を導入した事例を発表しました。

導入背景
世界最大規模の自動車メーカーのひとつであり、自動車会社として国内第2位の規模を誇る日産自動車が、「エネルギー効率に優れた自動車」と高い評価を得る自動車を生産する背景には、優れた生産品質と効率的な操業を可能にする工場の存在があります。現在、日本国内で5工場が稼動、中でも栃木工場はINFINITIブランドをはじめとする高級車の生産拠点かつ国内では唯一、一貫生産体制を確立しています。
今回導入したデルのファイルサーバシステムの導入責任者である日産自動車 栃木工場 第二製造部 部長 木村英志氏は、「栃木工場は「マザー工場」の役割も担っており、具体的には当社が海外に新工場を展開する際、栃木工場で開発した工法・作業手順を海外に転写を行っています。高い品質と適正コストを維持しつつ、効率的にこうした業務を遂行していくためにも、信頼性に優れたIT 機器は不可欠です」と語ります。

栃木工場 第二製造部で扱うデータは、動画や画像、音声など大容量マルチメディア系ファイルが多数を占めるだけでなく、多くの場合10年以上と長期にわたるデータ蓄積が必要で、全社共有のファイルサーバの割当容量では足りず、20年以上前から同部独自にファイルサーバシステムを導入・運用してきました。しかしこの既存のファイルサーバでは、データ量の増大に比例してバックアップ時間に24時間以上を要して業務時間を越え、またレスポンスの低下も頻発していました。さらには、一部のサーバにはバックアップ装置がなくファイル消失時の復元ができず、ディスク障害発生時にはデータ復旧に膨大な時間と費用、その間の業務停滞を強いられていました。こうした課題を解決するために、バックアップ時間が非常に短く、見積価格が他社と比べて大幅に安い点が評価され、今回デルのファイルサーバシステムが導入されました。

導入効果
今回導入されたファイルサーバシステムは、「Dell PowerEdge R720サーバ」および「Dell Storage PS6210ストレージ」を中心に構成されており、最大81TBまで拡張が可能。そのため災害復旧機能にも優れているだけでなく、「Dell DR4100バックアップアプライアンス」が組み込まれていることで、大容量、長期間、多彩なファイル形式などを要求する同システムのスケーラビリティや可用性を大幅に向上させています。プロジェクトの立ち上げからシステム導入・運用までを手がけてきた栃木工場 第二製造部 第二工務課 柏崎 武彦氏はその効果について、「デルの新しいファイルサーバシステムの導入は、さまざまな改善やメリットをもたらしました。」と評価しています。

  • ディスク容量が導入以前の 20 倍となる40TB に増加し、各課の割り当て利用容量制限も150GB から 1TB に増量。同時に、1 カ月だったバックアップデータの保存期間も導入後は3 カ月に延長。
  • 「VMware によるクラスタ化」を選定した結果、サーバ単体での更新より費用が縮小、仮想化により追加サーバの購入が不要に。物理サーバの台数が減り保守費用が低減するといったコストの大幅な削減を実現。
  • 当初1TB あたり約 30 時間から 8 時間への短縮を目標としていたバックアップ時間が2時間未満という大幅短縮が実現、サービス時間のピーク時までバックアップ作業が及ぶことによるレスポンス低下が解消。
  • 計画停電以外のサーバ停止時間がほぼゼロに。またスナップショットを用いたファイル復元、電源喪失時の自動シャットダウン機能による正常なシステム終了が可能となり、高い可用性と耐障害性を一挙に実現。
  • 新システム導入から日常の運用まで、デルによる操作マニュアル、運用手順のサポートが提供され、高いレベルでの安定運用が可能となり、夜間・休日の問い合わせや呼び出しがゼロに改善。

今後の展望
デルの新しいファイルサーバシステムを導入した日産自動車 栃木工場 第二製造部は、まだ取り組むべき対象は数多くあるとし、現在は紙文書で流通している重要な情報を電子化(PDF) してファイルサーバに保管、部署間の壁を越えた検索・閲覧を可能にするシステムの構築を当面の目標として掲げています。また、ファイルサーバ以外にもさらなる情報収集・活用の実現に向けて、設備修理や標準作業の映像を保存し配信するYouTube 的なシステム構築も計画しています。「その他にもウェブベースでの部内の情報配信など、ファイルサーバに一元化していく取り組みを通じて、生産性と効率の高い情報環境を目指していきたい」と柏崎氏が意気込みを語ります。栃木工場 第二製造部の情報活用に向けた取り組みは、今後も力強く加速していきます。

「Dell DR4100バックアップアプライアンス」については以下をご参照ください。

http://software.dell.com/jp-ja/products/dr4100-disk-backup-appliance/

*記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。

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