デル スモールビジネス賞で優勝! 「道の駅とわだ」でみた、ものすごいIT力とは?

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従業員 100 名以下の企業/個人事業主を対象に、 IT を活用してビジネスを成功させている成功事例を募集した、日本で初開催の「デル スモールビジネス賞」の国内部門優勝企業として道の駅とわだが選ばれました。

道の駅といえば、ドライブの途中、お手洗いや食事、お土産を買うといった目的で利用したことのある方も多いでしょう。道の駅とわだは、青森県十和田市の国道沿いに位置しており、農産物や特産品を販売するスペースが大きくとられています。

撮影したのは昼前ですが、昼が近づくと、雨にも関わらず続々と人が集まってきました。

獲れたての新鮮野菜がずらーーーっと。

作り手の顔が見えるように、生産者の写真と名前を表示している農産物が所狭しと並べられています。

道の駅とわだのお客様は、県内で6割程度、十和田市以外にも、青森市や八戸市からいらっしゃる方も多いとのコト。決して近くないですが、地元では「野菜はとわだ」という定評があるとか。

人気で混んでいるということを除けば、一見どこにでもありそうな道の駅ですが、実はこの道の駅には、革新的なIT利用による好調の秘訣がありました。

こちら、昨日の授賞式にて、道の駅とわだ 駅長の苫米地祥文さんです。盾を持って、地元メディアの方にご挨拶。

今回評価されたのは、道の駅とわだが提供する携帯メールサービス「サンチョメール」。主に農家の方を対象に、それぞれが自分の納入した農産物の売れ行き状況をリアルタイムで確認できるというサービスです。
苫米地さんがゼロから開発したもので、道の駅とわだで産直品を販売する農家約100名のうち約3分の2の方が登録しているそうです。
これにより、欠品や過剰供給が激減し、売上額においても、目に見えて大きな効果があがったようです。

機会ロスを減らして効率を上げたい生産者、欠品がないことでいつでも安定した供給を受けることのできる消費者、両者を仲介する立場である道の駅とわだ、みんなハッピーをもたらしたサンチョメール。

「産直メール」だと直接的すぎるので、「サンチョ」と“産直”であることがわかりながら、“親しみやすくて南米ぽい響き”(苫米地さん談)ということで、このネーミングがつけられたそうです。

スーパーやコンビニには普及しているシステムかもしれませんが、十和田の大自然の中に位置する道の駅で、携帯メールなんて見たことも使ったこともなかった農家やお年寄りを巻き込んで、みんながハッピーになれる環境をゼロから作り上げた道の駅とわだが地域社会に与えた影響は多大なものであるといえます。

サンチョメールは当初無償でのスタート。「運営費がかさんでやむをえず・・・」と、今年の6月からは月額515円をいただくようになったとのことですが、道の駅とわだの貢献はこれだけではありません。

サンチョメールのプログラムを、オープンソースで開発・公開しており、すでに県内の他の3箇所の直売所でも利用されているとのこと。「なかなか、携帯メールって言っても、わかってもらえないこともあるんですよぉ」という苫米地さんですが、もっと多くの直売所にこのサービスを広めるべく働きかけているご様子。無償にもかかわらず、自分の成功をみんなで分かち合おうというその心意気には脱帽です。

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