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デル、世界初、女性の起業を指標化したGender-GEDI指標を発表

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  • 女性起業家の機会拡大の診断ツールとなる指標
  • 調査対象の17か国中アメリカが1位、女性起業家にとって最もいい環境に
  • 起業の成功には、特定分野の特化ではなく、様々な分野で好成績を収めることが必要

デル社は、対象を女性に限定した世界初となる世界の起業指標、「ジェンダー・グローバル起業家精神・開発指数(以下、Gender-GEDI)」を発表しました。この指標は、グローバル起業家精神・開発指数(Global Entrepreneurship and Development Index)を基につくられ、トルコで開催されたデル女性起業家ネットワーク(Dell Women’s Entrepreneur Network、通称DWEN)の年次カンファレンス大会で発表されました。

Gender-GEDI は、個人の志や事業環境、起業家の活動状況を基準に、将来性の高い女性起業家精神を指標化したただ一つの世界的調査です。本指標の女性起業家とは、革新的で、市場拡大に寄与する、対外的な生産をする人々であると定義しています。

女性起業家がその先見の明で雇用や富を創出し、国々の経済にポジティブな影響力を持つことは、これまでの調査でもすでに証明されています。しかし、それらの研究では、女性が起業し、成長を図るうえで必要な資本やテクノロジー、ネットワークや知識を得るのに苦労していた状況を、打開するための方策を究明するに至りませんでした。Gender-GEDI は、診断ツールとして活用されることで変化をもたらし、将来有望な女性起業家の世界進出に対する理解を促進するための独自の調査です。

この調査は、オーストラリア、ブラジル、中国、エジプト、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、モロッコ、マレーシア、ロシア、南アメリカ、トルコ、ウガンダ、イギリス、アメリカの17か国を対象に30項目について比較・分析しました。上位に入った国々は、いずれかの項目に偏ることなく、全体的に良いスコアを獲得した傾向にあります。

アメリカは、組織の設立(institutional foundation)と起業環境(entrepreneurial environment)で良いスコアを記録し、総合でトップの座を獲得、オーストラリア、ドイツ、フランス、メキシコがそれに続きました。一方で、近年の経済急成長を遂げているインドは16位でした。 その他では、日本が12位、モロッコ13位、ブラジル14位、エジプト15位、そして17位はウガンダでした。

デル社最高マーケティング責任者兼シニア・バイス・プレジデントのカレン・キントスは「女性起業家の持つ力を活用することは、一国の経済にとって非常に良い影響力をもたらします。この調査結果は、女性起業家がビジネスを継続し、成長する上で解決すべき重要なことを明確に示しています。各国は、知識やネットワーク、資本、テクノロジーを得る機会を拡大しなければ、女性起業家に活力を与え、成功の文化を創ることはむずかしいでしょう」と語っています。

 

指標ハイライト

Gender-GEDI ランキング

国名

スコア

国名

スコア

1位 アメリカ

76

10位 ロシア

40

2位 オーストラリア

70

11位 トルコ

40

3位 ドイツ

63

12位 日本

39

4位 フランス

56

13位 モロッコ

38

5位 メキシコ

55

14位 ブラジル

36

6位 イギリス

51

15位 エジプト

34

7位 南アフリカ

43

16位 インド

32

8位 中国

41

17位 ウガンダ

32

9位 マレーシア

40

 

             

  • 獲得スコアの偏在は、ビジネスを開始する上での大きな課題があることを示唆

上位にランクインした国々は、アメリカ(1位)やメキシコ(5位)を筆頭に、幅広い項目で総じて高いスコアを獲得しています。一方で、下位の国々は傾向としてスコアに偏りがあります。たとえば16位のインドは、「ビジネス機会の認識」においては比較的よいスコアを獲得しています。しかし、女性たちは自分たちの居住地域にビジネスチャンスがあることを認識する一方で、「組織の設立」ではスコアが低く、ビジネスを始めるうえでの行動力が限られていることを示唆しています。

  • 経済的発展だけでは企業環境は整わない

法的権利、教育、資本へのアクセスといった主要分野が整備されていることが、 潜在能力の高い女性による企業環境を生み出すわけではありません。いくつかの国では、ビジネスを成功させる環境は整っているのにもかかわらず、女性起業家精神は依然低い傾向にあります。この一因として、女性による起業が推奨されない社会的、文化的な規範があります。日本、アメリカ、イギリスは所得水準高い国々ですが、女性経営者の割合はアメリカが43%なのに対し、日本は9%と最も低く、多くの女性が事業を始める機会もスキルも得られずにいます。これは、トルコ(10%)、エジプト(11%)、モロッコ(13%)といった下位ランクの国々と同レベルの水準です。

  • 知識不足は事業成長の足かせに

開発途上国の十分な教育を受けていない女性たちは、起業の機会を見出し、巧みに利用する傾向にあります。しかし、教育レベルが十分ではないため事業をミクロレベルから拡げるスキルを持たないケースが多くなっています。下位ランクの国々では、日本(63%)は例外として、女性経営者のうちの十分な教育を受けている人はごく少数で、モロッコは2%、ブラジルが12%、ウガンダは7%という結果となっています。

  • 資本へのアクセスは必要不可欠

下位ランクの国々では、銀行口座を持っている女性の割合が、エジプト(7%)、ウガンダ(15%)、インド(26%)、モロッコ(27%)と低い傾向にあります。一方で、上位ランクの国では、メキシコ(22%)を除きほぼ100%です。しかし、銀行口座取得率が高い国々でも、起業のための資本獲得の機会はまだまだ低い傾向にあります。例えば、アメリカでも起業資金の援助のうち、わずか3~5%のみだけが、女性企業家に流れています。

  • 効果的なネットワーキングは新たなビジネスの門戸を開く

他の起業家とのネットワーキングやインターネットアクセスの活用は、女性起業家にとって機会創出の助けとなります。特にインターネットは時間や物理的距離、女性が情報やリソースを得るのを制限する性差による社会的制約を越えて、新しいネットワーキングを可能にします。たとえばイギリスでは、インターネットユーザーのうちの78%が女性であるのに対し、インドやウガンダではその割合は7%にも達していません。

  • テクノロジーは事業の拡大を可能にする

テクノロジーは、将来性のある女性起業家精神をはぐくむために必要不可欠な要素です。この項目では、トルコとエジプトが非常に低いスコアで、日本とアメリカは高スコアをマークしました。テクノロジーは、起業コストを下げ、女性が起業する際に乗り越えなければならない社会的および物理的障壁を取り除き、必要なリソースへのアクセスを提供します。起業家には、成功するための事業拡大を加速する拡張性の高いソリューションが必要です。

  • ランク上位国にも課題が存在

高評価を獲得している一方で、上位ランクの国々における起業環境にも改善の余地があります。たとえば、フランスとイギリスは、起業家の男女割合はイギリスが48:100、フランスが46:100と、アメリカの71:100、オーストラリアの85:100に比べて低いです。これは、イギリスやフランスにおいて、将来性のある女性起業家を支援する環境が整っていないことを意味します。また、アメリカとイギリスでは、テクノロジー分野での知識を持つ将来有望な女性起業家の育成のために、自然・科学分野の学位を修了した女性の数を増加させる必要があります。(アメリカ 41%、イギリス 37%)

  • 楽観視できる点

GDPが低いことが女性起業家の成功を決定づけるものではありません。5位にランクインしたメキシコは、14位のブラジルを筆頭に経済的および文化的な背景にもほとんど差がない他の国々よりも、ずっと高いランクに位置しています。これはリソース活用方法が向上していること、事業環境が良いことが、大きな影響を及ぼしていると考えられます。

 

日本の女性起業家をとりまく環境

  • 日本の起業家を取り巻く環境は、男女差が最も顕著

今回の調査結果を総合GEDI指標と比較した場合、対象17か国のうち日本がその落差が最も大きく、総合指標で6位に対して女性限定のGender-GEDIは12位と6ランクの差がつきました。次いで落差が大きかったのがイギリスで、総合3位に対してGender-GEDIでは6位でした。エジプト(12位→15位)、インド(13位→16位)も3ランクの開きがありました。

  • 日本の女性は教育機会に恵まれているにも関わらず、経営者に占める女性の割合は最下位

教育機会の高さは有望な女性の起業と基礎となり、経営の経験は女性の起業を成功に導くさらなるスキルや経験、ネットワークをもたらします。しかし、本調査の対象国のうちの多くで女性経営者の割合が低く、最も低いのは日本で9%、10%のトルコと11%のエジプトが日本に追随しています。

  • 教育レベルの高さと起業に対するイメージには相関性はない

女性起業家の中で教育レベルの高い人の占める割合が低い要因として、キャリアとしての起業のイメージにも、社会的地位のイメージにもあまり影響しないことが挙げられます。日本では、女性起業家のうち64%が高等教育を受けているにもかかわらず、起業をキャリア上のプラスの選択として考え、地位が高いとみているのは女性人口のうちの39%にとどまっています。一方で、フランスの女性の大多数は、起業をキャリアにとって良い選択として捉え、地位が高いと考えていますが、フランスは今回の調査の対象国の中の高所得国家のうち、高等教育を受けている女性の割合が45%を下回っている唯一の国です。

  • ベンチャー・キャピタルを利用する女性起業家は、日本ではほとんどいない

世界的に、女性は男性に比べ、起業に際して外部から資金調達をする割合は低くなっています。そのギャップは、より多額が必要な場合にベンチャー・キャピタルを通じてリスク・キャピタルを利用する際により顕著になっています。ベンチャー・キャピタルによる資金調達について、資金調達者の男女比較データがある市場は限られていますが、比較可能な7か国の中でも特に日本は、女性がベンチャー・キャピタルを通じて資金調達しているケースはほとんどありません。

このGender-GEDIという新しい指標は、女性の起業の成功は、個々人の資質や志だけではなく、彼女たちが事業を行う環境にも左右されるということを示唆しています。この指標を使った国際比較は、女性たちの成功を促進し支援するために注力すべき点を明らかにしています。また、この指標が現在の女性起業環境に対する理解のギャップを浮き彫りにしたことで、今後さらなる調査・研究が進められることが期待されます。

調査結果の要約と全文は、dell.com/women  にてご確認下さい。

 

  

デル Gender-GEDI指標について

ジェンダー・グローバル起業家精神・開発指数(Gender-GEDI)は、オーストラリア、ブラジル、中国、エジプト、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、モロッコ、マレーシア、ロシア、南アメリカ、トルコ、ウガンダ、イギリス、アメリカの17か国を対象に、30の項目について比較・分析した指数です。

本指標の女性起業家とは、革新的で、市場拡大に寄与する、対外的な生産をする人々であると定義しています。女性起業家の進出を様々な角度からとらえるために、専門機関等が測った変数を総合指数として統合しました。データは、国際的起業家調査(Global Entrepreneurship Monitor)、世界経済フォーラム(World Economic Forum)、世界銀行(World Bank)、ユネスコ(UNESCO:United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)、国連開発計画(United Nations Development Programme)、国際労働機関(International Labour Organization)など既存の国際機関から入手し作成しました。

GEDI Institute は、ワシントンD.C.に本拠を置く非営利機関で、政府機関、支援仲介組織、基金、国際支援提供機関、グローバル企業向けに、経済的機会の拡大、将来社会に貢献する市場開拓、国家の経済開発推進をサポートするための調査やコンサルティングを行っています。起業推進および経済成長促進を目指して、革新的な解析方法を採用しています。

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